0:00:01.000,0:00:06.600 ミトはありがとうが嫌いだった 0:00:06.600,0:00:11.780 感謝する側とされる側という 0:00:11.780,0:00:16.920 格差を生み出す悪魔の言葉 0:00:16.920,0:00:22.640 殺人・放火・転売に並ぶ罪 0:00:22.640,0:00:26.940 ミトが嫌いということは間違ったことなのだ 0:00:26.940,0:00:30.760 間違いは正さねばならない 0:00:30.760,0:00:34.720 ミトは生徒総会に乗り込んだ 0:00:35.100,0:00:39.700 本日より「ありがとう」を 差別用語とするべきだ 0:00:39.700,0:00:45.760 認めるまで塩を舐めるぞ エレガントな戦略 0:00:45.760,0:00:50.900 ミトの顔が悪夢のように 萎びて黒ずんだころ 0:00:50.900,0:00:55.780 賛成1 反対300で ついに可決された 0:01:01.060,0:01:06.520 ナルはありがとうを守らんとする 0:01:06.520,0:01:11.260 危険思想を持ったテロリスト 0:01:11.260,0:01:17.020 親切にされたら 感謝したくなる 0:01:17.020,0:01:21.780 生まれながら異常者なのだ 0:01:22.200,0:01:25.520 席を譲りいいところを褒め 0:01:25.520,0:01:28.140 辛い時そっとそばにいて 0:01:28.140,0:01:32.060 罪のない人に感謝させる 0:01:32.060,0:01:36.360 下劣極まりない 捕まえろ 0:01:36.360,0:01:41.240 その後ナルは「ごめんなさい」と謝ったが 0:01:41.240,0:01:46.160 その言葉も謝る側 謝られる側 格差を生み出した 0:01:46.160,0:01:51.800 ラクダのフケ以下のカスめ 徹底的に打ちのめそう! 0:01:51.800,0:01:57.260 ミトの声にはもはや誰も ついてこなかった 0:02:07.720,0:02:10.360 ミトがわっと泣いたので 0:02:10.360,0:02:12.600 ナルはそっとそばにいた 0:02:12.620,0:02:15.460 「嫌いなものは嫌いだよ」 0:02:15.460,0:02:20.520 ミトは悔しくてたまらない 0:02:20.520,0:02:23.100 ナルは手を差し出した 0:02:23.100,0:02:28.520 「嫌いなものは嫌いでいいよ 0:02:28.520,0:02:33.800 でも何が間違っているのかは 0:02:33.800,0:02:38.880 みんなで決めたいんだ」 0:02:41.380,0:02:46.140 正しいと信じながら 誰かにとっての間違いを 0:02:46.140,0:02:52.100 乱暴に振り回すのが 人の弱さだから 0:02:52.100,0:02:57.380 間違いと信じながら 誰かにとっての正しいを 0:02:57.380,0:03:02.520 大切に包んだナルは とても強く見えた 0:03:02.520,0:03:05.200 ミトはお礼を言わない 0:03:05.200,0:03:10.220 それでもナルの手を取った